どんな質問があるか不安…
発表が終わっての質疑応答タイム。
実は、質疑応答では「質問者」が圧倒的に優位なんです。
これは、過去の研究や、偉人の記録からも判明しております。
どんな質問があるかは、わかりません…とても不安になりますよね。
しかし、質疑応答に対する考え方を変えれば、不安も少しはやわらぎます。
この記事では、質疑応答に対する考え方と、ちょっとしたコツをお教えします。
わずかでも、質疑応答に対する不安がやわらげば幸いです。
この記事の目次
回答者は不利!?質疑応答への心構え
質問を繰り返すことにより、多くの政治家の無知をあばいた、ソクラテス。
この事例にみるまでもなく、質問と回答では、「質問者」の方が、解答者よりも優位にたてます。
それは、「相手の質問には『すべて』、『正しく』答えられないといけない」
という考えがあるからです。
はたして、そのような完璧な回答者になる事は可能でしょうか?
全てが回答可能な質問なの?
「質問にはすべて答えられないといけない」
もちろん、きちんと回答できた方がいいですね。
しかし時には、回答しづらい、回答できない質問があるのも事実です。
また、質問者は、質問内容をじっくり考えることができます。
しかし、回答者に与えられた、考える時間は少しですよね。
「その場で100%の回答を出せない場合もある」ことは意識しておきましょう。
質問者の方が賢く見える!?
社会心理学者のリー・ロス氏らは、人が賢く見える影響について調べました。
学生たちを「質問者」と「回答者」、「観客役」にわけました。
「質問者」は自分の得意なジャンルの問題を出し、「回答者」はその問題に答えなければなりません。
実験の終わりに、「質問者」と「回答者」の一般的な知識を評価させました。
すると、「回答者」も「観客役」も、「質問者」の方がはるかに知識が高いと評価されました。
このように、役割によって、人が受ける印象は大きく変わります。
あなたが、質問者を過大に恐れてしまうのも、このような影響があるのかもしれません。
上記の実験以外でも、「質問する人は賢く見える」ことが、証明されています。
ということで、評価を上げたい方は、積極的に質問することをおススメします!
質疑応答での、ちょっとしたコツ
質疑応答では、どのような質問がくるかわかりません。
また、どんなに準備しても、「確実な対処法」はありません。
だからこそ、答えられる質問に、確実に答えるための準備をしましょう。
落ち着くことが大事
予想外の質問…緊張しますよね。
緊張していると、普段は答えることが出来るような質問でも、回答に詰まってしまいます。
まずは、落ち着く事が大切です。
できる限りの準備はしよう!
どんな質問があるかはわかりません。
でも…だからこそ、回答するための準備や努力は必要です。
対策としては、「事前に誰かに質問してもらう」ことが有効です。
誰かが疑問に思ったことは、他の人も疑問に思う可能性が高いですよね。
また、他人に見てもらうことで、自信にもつながります。
事前に内容を聞いてくれ、質問してくれる人がいることは、本当にありがたいことですね。
あとで直接、お話に行ってもよい
思ったような回答ができなかった…
私もそのような経験は何度もあります。
そんな時は、質問していただいた方に、直接お話しにいくのがいいと思います。
質疑応答時には、緊張して話せなかったことも、2人ならスムーズにいくこともあります。
また、名刺交換すれば、後でデータを渡すことも可能です。
この「あとで直接お話しにいく」ですと、会場で聴いていた方には、回答を届けることができません。
とても有効な手段だとは思いますが、この方法ばかりなのは禁物ですね。
そもそも「質問がある」ということは…
質問者の気持ちになってみましょう。
大勢の人の前で手を挙げて質問する…
質問するのも大変ですよね?
それでも、わざわざ質問しようと思ったのは、あなたの発表に興味をもったからではないでしょうか?
「質問=ミスの指摘」ではない
質問があることは、マイナスではありません。
私は学生のときに、「質問がない発表は興味がないか、内容が伝わっていない」と教わりました。
その時は、「質問ない方が楽でいいじゃん」と思っていました。
「質問=間違いを指摘されている」
くらいに考えていたからです。
しかし、誰かに伝えるために準備した発表です。
質問がたくさんくるくらい、伝わった方がいいですよね。
いい質問の効果とは
「いい質問ですね〜」
これは池上彰さんの言葉です。
このセリフには、「質問の内容が議論につながる良い質問」という意味があります。
それに加えて「答えやすい質問」という意味合いも含まれているそうです。
ここでの答えやすいとは、簡単という意味ではなく、演者が予期していた、準備していた質問ということ。
プレゼン上級者になると、あえてツッコミどころを残すそうです。
聴衆は「質問しよう」と考えると、より集中し講演を聴いてくれるそうです。
そこまでは無理でも、「質問がある=興味がある」と考えて、対応してみてはいかがでしょうか。
まとめ:質疑応答は難しい…けれども
ここまで、質疑応答に対する考え方と、ちょっとしたコツを紹介しました。
簡単にまとめると
- 回答者は不利:回答できない質問もある
- 落ち着こう:答えられる質問に、確実に答える
- 「質問=悪いこと」ではない
どんなに準備しても、「確実な対処法」はありません。
しかし、誰かに伝えるために準備した発表です。
質問がたくさんくるくらい、伝わった方がいいですよね。
この記事で、わずかでも、質疑応答に対する不安がやわらげば幸いです。